暑い日が続くと、体は水分やエネルギーを多く消耗し、熱中症や夏バテの症状が出やすくなります。
漢方薬は、体にやさしく働きかけながら、体力や内臓の働きを整え、回復を助けます。ここでは、当院で使用する主な3つの漢方薬についてご説明します。
五苓散(ごれいさん)
■ どんな症状に?
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頭痛・吐き気・めまい
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尿が少ない、むくみ
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暑さで水分代謝がうまくいかないとき
■ 効果
五苓散は「水(すい)」の巡りを整える薬です。体にたまった余分な水分を排出し、体の水分バランスを整えます。
熱中症の初期症状や軽い脱水に適しています。
■ おすすめの方
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水分をとってもむくみやだるさが取れない方
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頭が重い、吐き気がある方
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トイレの回数が減っている方
清暑益気湯(せいしょえっきとう)
■ どんな症状に?
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倦怠感、のぼせ、微熱、食欲不振
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暑さでバテて体力が落ちているとき
■ 効果
夏の暑さで失われた「気(エネルギー)」と「津液(体の潤い)」を補うことで、夏バテや熱中症後の回復を助けます。
■ おすすめの方
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暑い日が続くとぐったりしてしまう
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食欲がない、息切れしやすい
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のどが渇いてだるい方
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
■ どんな症状に?
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疲れやすく、元気が出ない
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食欲がない、胃腸が弱っている
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軽い脱水・立ちくらみなどの症状
■ 効果
胃腸の働きを整え、「気」を補うことで、体の中から元気を取り戻します。体力や免疫力が落ちているときにおすすめです。
■ おすすめの方
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食後に眠くなる、疲れやすい
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胃腸が弱くて食が細い
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熱中症の後、体力の回復が遅い方
最後に
漢方薬は、体質や症状に合わせて使うことで、自然な回復力を引き出す助けになります。
暑さに弱くなったと感じるとき、食欲がないとき、体力が落ちたと感じるときは、無理をせず、早めに対応することが大切です。
ご不明な点がありましたら、いつでもご相談ください。