風邪(感冒)は、ウイルスが原因で起こる「のどの痛み」「鼻水」「せき」「発熱」などの症状を総称した病気です。
多くの場合、数日から1週間程度で自然に回復する軽い感染症です。
■ 風邪の原因と治療について
- 風邪のほとんどはウイルス感染によるもので、インフルエンザとは異なります
- ウイルスに直接効く薬(特効薬)はありません
- 治療は、**症状を和らげる対症療法(せき止め・解熱剤など)**が中心です
抗生物質は基本的に不要です
抗生物質は細菌に対して効く薬であり、ウイルスには効果がありません
→ ただし、細菌による二次感染が疑われる場合は使用することがあります
■ 主な症状と処方される薬の例
症状 | 対処・処方例 |
のどの痛み | 鎮痛剤、うがい薬、のどスプレー |
鼻水・鼻づまり | 抗ヒスタミン薬、点鼻薬 |
咳・たん | 鎮咳薬、去痰薬 |
発熱・頭痛 | 解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンなど) |
倦怠感 | 栄養・水分補給、十分な休養 |
■ 自宅での過ごし方(セルフケア)
- 安静にして、十分な睡眠と休養をとりましょう
- 水分補給をこまめに(発熱や汗で失いやすくなります)
- 加湿・保温を心がけ、のどを乾燥させないようにしましょう
- 食欲があるときは栄養のあるものを無理なくとりましょう
- 市販薬を使う際は、重複成分に注意してください(特に解熱剤など)
■ 注意が必要なとき
以下のような症状がある場合は、経過を見ずに早めに受診するようにしましょう
- 高熱が3日以上続く
- 咳やのどの痛みが悪化している、声が出ない
- 呼吸が苦しい、胸の痛みがある
- 吐き気・下痢がひどい、水分が取れない
- 赤ちゃんや高齢の方、持病がある方で症状が重い
■ 最後に
風邪は自然に治る病気ですが、つらい症状を和らげるためには、
薬と生活管理の両立が大切です。
他の人にうつさないためにも、
マスク・手洗い・咳エチケットを守りましょう。
ご不安な点がありましたら、いつでもご相談ください。